アウンサンスーチーさん・・・

The Lady アウンサースーチー 引き裂かれた愛 を観てきました。
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「女優さんが本人そっくりの熱演ですごくいいらしい」等々の断片的情報を
友人たちが聞きつけてきて、
さらにちょうど最近スーチーさんがついにオスロに出向いて
ノーベル平和賞の受賞スピーチを自ら行うことができた、というニュースも聞いたばかりだし

その程度の軽い感じで観に行ってしまったのです。
この邦題もいけないと思う。引き裂かれた愛、って。ハーレクインみたいな題。
こーんなに重いものを受け取ってしまうとは夢にも思いませんでした・・・

アウンサンスーチーさんって、もちろん知っていました。
祖国の民主化のために命をかけて戦っているきれいな女性。
「軟禁」という、厳しいのか柔らかいのかよくわからない単語も彼女のことで知ったし
ハンストという言葉と、
それを実際に行っている人を初めて知ったのも彼女のことだったかもしれません。

でも、それしか知らなかったんです

この映画がはたして事実通りなのかどうか、帰宅してから夢中で検索してしまいました。
こういうことだったのか・・・こんな背景があったなんて・・・

祖国への、その祖国の民主化への戦いの中で殉職した父への思いがいかに大きくても、
女性として、妻として母として、
幸せな家庭という社会の最小単位の中での小さな役割りだとしても
自分を心から必要としているかけがえのない家族、子どもたちをを置いてまでも
戦いに身を投じざるを得なかったものとは・・・何なのだろうか。

「選ばれし人」だった、ということなのだろうか。

例え何物かに選ばれようとも、あるいは自ら選んでその道を行こうとも、
やはり彼女の心の深いところにずっと熱くせつなく住み続けている家族。
その大いなる板挟みの、身を、心を二つにもがれるような苦しみ。
女性ゆえの、というか、家族を持った人間ゆえの苦しみ。
  (それを一言で言うと「引き裂かれた愛」なんだろうけど・・・
                      一言で言うんじゃない、っつーの!)

そして、「力」のある大国の、財力も知力もある、先進的であるはずの国々の
なんて非力なことか。
北朝鮮もそうだけど、何十年も手をこまねいて見ていることしかできないのだろうか。

観終わった後、友人たちともども深く考えこみ過ぎてしばらく無口になってしまいました。

「こういう映画だったのね」
「知らなかったわね」

お互い泣き腫らした目でポツポツと話し合いながら、
まあご飯でも食べようか・・・ と映画館から出て歩き始めました・・・





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by mamimi-loves-leo | 2012-08-09 23:15 | お出かけ | Comments(4)

Commented by まろん at 2012-08-10 20:58 x
前にTVで特集しているのを見て興味あったんですよ。演説を聞いているエキストラの人が号泣しちゃって・・・なんて話もあり。でも思えばスーチーさんのことってうわべしか知らないのかも・・・。
引き裂かれた愛のいうサブタイトルに重い意味が込められているんですね。
どうも最近重いテーマから逃れたいというか
軽い映画に足が向いてしまって。
そろそろ深い映画に戻ってみようかな。
Commented by mamimi-loves-leo at 2012-08-10 21:28
まろんさん。
TVでやっていたんですね。じゃあ友人はそれを見たのかも。
女優さんが、完璧に現地語をマスターして演説したそうで
エキストラの人も本人と重なっちゃったのかもしれませんね。
自分が知らなかったことの多さに驚かされて考えさせられたけど
観終わった後落ち込むとか、しばらく憂鬱、とかではないです。
でも私も次は軽い映画を観る予定(^。^)
どちらもそれぞれ「映画を観る」楽しみ、醍醐味ですものね。
Commented by マグミルママ at 2012-08-11 15:59 x
私は試写会が当たって見てきました
女優の方がそっくりで
まるで実際の映像の様でしたね!
でも見ごたえのある映画だったと思います
まだまだ政情は変わらないようですけどね…
Commented by mamimi-loves-leo at 2012-08-11 18:33
マグミルママさん。
女優さんは力強さを保ったまま体重を落とすために
マラソンランナーのような鍛え方をしたそうですね。
この作品への思い入れの強さを感じました。
内政干渉云々とは言っても、こういう状況の他国には
民主主義大国の面々、手の伸ばし様がないのでしょうか。
同じ時代なのに生まれた国が違うだけでこんなに過酷だなんて
本当に心が痛みます・・・