友だちなんて言えない

どういうふうに書こうか、全然考えがまとまらないのですが、

あるお稽古事で、ずっと何年もご一緒した同い年の女性がいて、
最初の何年かはご挨拶しても伏し目がちに目をそらされてしまう感じだったので
まったく言葉を交わすこともなかったのですが

さすがに毎週のように顔を合わせているうちに少しずつご挨拶するようになり
4、5年前かしら、初めて帰りにランチをご一緒してゆっくりお話しすることになりました。

控えめで物静かだけれど、きりっと筋の通った強いところもある方。
ご主人さまとは同年代で仲良しのようでしたが 「子どもに恵まれなくて・・・」と。
やっとこのごろふっ切れて考えられるようになってきたの、と話してくれました。

私も私でちょうどそのころ、それまで子どものことで用事がいっぱいだったのが急に激減して、
気がついたら私自身のコミュニティーなんてほんとに希薄になっちゃっていて
子ども抜きの自分の生活を再構築しないと!と思い始めたころ。
「40半ばになったら同じことよ。子どもがいてもいなくても。」と話しました。

彼女は、そういう側面は知らなかった、と驚いたようで
「これからいろいろご一緒しましょうね!」と、新しい出会いを喜び合いました。

そのあとも何度か、他の方も交えてお食事に行ったりしていたのですが
そのうちにだんだん彼女の体調が不安定になってきて
花粉症がひどくて何ヶ月か休んだり、風邪が治らないとか、眼が、とか、
体と心は連携しているので、自律神経とかホルモンバランスとか
ひとくくりにすると「更年期障害」に悩まされ始めたのです。

2年ぐらいまえからは心の症状の方が強くなってきて
そのことは私たちにも彼女の口からきちんと
「とつぜん涙が止まらなくなったりするのでご迷惑をかけるかも・・・」と
そのときも泣きながら説明を受けたりもしていました。

お稽古も休みがちではあったけれど、少しずつは出てきていて
そのうち治療の効果があったのか、だんだん笑顔が増えて出席も増えて
たまには帰りにお食事に行ったりもするようになってきたのです。
「このメンバーで一緒に旅行でもしない~?」なんて言ったりもして。

今年に入ってから、また「体力に自信が無い」とは言いながらもお稽古には出てきていて
先週は私が休んでしまったのですが彼女は体調が悪いながらも出席していたようで、
今日は私が行ったら彼女はお休み、
先々週の木曜以来、会えていないなあ、と思っていたのですが。

今日のクラスのあと、先生に「お話があります」と呼ばれました。
先週の金曜日に彼女が事故で亡くなったと、今朝ご主人さまがご挨拶にいらしたそうです。
それ以上のことは何もおっしゃらず、事故で、とおっしゃるだけだったと。

このクラスのことはいつも彼女から聞いていました、
皆さんにどうぞよろしくお伝えください、とお話してお帰りになったそうです。
ご主人さまのお気持ちを思うとたまらなくなります。
「体調が悪くて何もできない、って言うと
 『できてるじゃないか、やってるじゃないか』って主人は言ってくれるの。」
と、いつか話していました。優しいご主人さま、どんなにご自分を責めているでしょう。


以前も書いたと思いますが、
いつも、大きな悲しいことは、想像だにしていないときに不意打ちのように起こります。
こうだったりして・・・とか、ああだったらどうしよう・・・と不安にさいなまれているときではなくて
まったくチラッとも考えてなかったようなときに、どーんと事実が突き付けられるのです。

先々週、別れ際、彼女の持ち物のちょっとした「ほつれ」を教えてあげたら
「ああほんとだ!気が付かなかったわー、どうもありがとう、ありがとう・・」と、
いつもの優しい、ちょっと困ったような笑顔で何度も何度も言ってくれた彼女の顔が
頭にもまぶたの裏にも焼きついています。

私は彼女の友だちになりつつあると思っていたけれど
彼女の心の本当のところをまったくわかっても想像してもいなかった。
友だちになんて、まったくなれていなかった。

Yさん、とっても寂しいです。私はまだ、呆然としています・・・



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by mamimi-loves-leo | 2013-02-28 23:08 | 今日のできごと | Comments(14)

Commented by 甘栗 at 2013-03-01 09:49 x
うりゃさんのお父様といい、まりっぺさんのご友人といい、最近のブロ友さんが時を同じくして「死」という重い現実に向き合われていて

でもまみみさんのブログだけは、いつも暖かい春風が吹いていて、
れおを通して、若い生命の躍動や喜びが伝わってきて
死の影もない、
と思っていたのに
今日のブログを読んでびっくりしました…

ご主人の気持ちを思うと…またご本人もそこにいたるまでどれほど苦しんだかと思うと…

そういうお教室に通って、まみみさんのようなお友達もいたのだから、きっと幸せそうに見える方だったんでしょうね
でも人の心は、わからないものなんですねえ、本当に…
Commented by chaco-o at 2013-03-01 12:23
お友達のこと、言葉がありません・・・・・
でも、こんな風にまみみさんがお友達を思っていること、お友達は空の上で喜んでいるとおもいますよ・・・・
なかなかね、心の内を話せるような間柄って難しいなぁと思うのです。
特に芯のお強いお友達なら、なおのこと。
なんでも、あっけらかんとしている私ですら、心のうちはこのブログでしか出せませんもの・・・・
本当の自分をさらけ出せるような、心の内を話せるような、そんな友人がいたらなぁと思いますねぇ。
友達って、、本当に大切なんだって最近思います。
でも、若い頃から一線を引いて人付き合いをしていたので、そんな友達はいません。
相手がどう思ってるか?も私には大きなハードルになってます。

更年期障害、辛いんですよね・・・
自分がなって初めて辛さをわかりました。
どうもこうもなりません。
何より、心が折れちゃうんですよね。
それが、なかなか思うようにならなくて。
一番辛いのは、そこでしょうねぇ・・・・
Commented by クーママ at 2013-03-01 13:32 x
まみみさんはちゃんとお友達だったと思いますよ・・・
こうしてお友達を想ってブログを書いていること、それが供養になるのではないでしょうか?
別れは本当に突然やってくるものです・・・
それが事故であればあまりのショックで茫然とするのもいたしかたありません・・・
私も大切な人を突然の事故で亡くしたことがありますが、きっと気持ちが落ちついたら、笑顔の思い出が沢山溢れてくるはずです!
きっとママと一緒に過ごした時間は、彼女にとって大切な思い出だと思います!

ご冥福をお祈りいたします・・・
どうか安らかに・・・
Commented by まりっぺ at 2013-03-01 19:03 x
私もこの数日、大学の同期Yが亡くなった後になってから、大学時代の友人たちに必死になって最後のお別れをしに行こうとまとめ役を買っていますが、彼女が亡くなってからではなく、何故、生前にもっと彼女に会いに行かなかったのか?と自分を責めては、このところ祖母や母のことでそれどころではなかったと言い訳をする自分…ずぅっと堂々巡りです。でもね、今日、ぐったりした祖母を見ていて、色々と身の回りの世話をしていても、実際その人が亡くなったら、結局、何故もっとやらなかったんだろうか?って思うんじゃないか…幾ら自分ができる限りのことをその時にしているつもりでも、後から絶対に何らかの後悔というものはどんどんと押し寄せてくるんぢゃないかって、不安になってきて…それなら、どうせやるだけのことをやっても後悔は生まれるだろうから、これからは周囲の人たちに「私の人生に関わって、花を添えてくれて有難う」という気持ちを持って、来週Yのことを見送ってこようと思いました。なんかうまく言えないけど…これってやっぱり自分の気持ちを和らげるための言い訳に過ぎないか…
Commented by チップ&デールママ at 2013-03-01 20:53 x
まりっぺさんのコメントを読んでいたら
私も、なんであのとき、あの判断をしたのだろう・・・って
同僚だった子に、今でも思う事があります
私の昔の職場は、本社だけでも2000人もいたけど、「自宅で心不全」という事になってる方が多かったです
いつも人には真面目に接してきたつもりだったけど
結果的にそれが良くなかったんじゃないかと自分を責める事があります
でも、楽しかった時間も共有していたし・・・
これも言い訳なのだろうけど、難しいですね

更年期って、これから私も迎える事になるでしょうし
年齢とともに男女とも誰もが迎える事ですし
病気としてもっと気軽に治療できるといいですよね
Commented by sogno_sonyo at 2013-03-01 21:45
いいえ・・良いお友達だったと思いますよ。
心の奥までさらけ出してしまうのは
彼女の望みではなかったと思います。
まみみさん達と過ごした時間はほっとひと息つけるような
楽しい瞬間だったに違いありません。
その証拠に優しいご主人がご挨拶にみえられたじゃないですか。
きっと楽しかったとよく話されていたのでしょう。
大きなショックであられたことでしょうが・・元気を出してくださいね。
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 21:56
甘栗さん。
彼女はスリムで可愛らしい人で、
女性が歳と共に身に付けると世に言われる図太さや自己主張の強さをまったく持つことなく歳を重ねてきたようでした。
国立大学の理系学部卒業なのですが(クラスに女子一人だった、と言っていました)、男勝りでガンガン頑張る、というタイプではなくて
ひたすら自分に厳しく努力を重ねてきたであろう人でした。
理系としての冷静さで病状を自分自身でしっかりと分析、理解、克服しようとしていたのだと思います。
今になって振り返るとそういうこともわかるのですが、彼女は本当に「頭のいい」人だったのですごく無理をして私たちの前では破綻を見せないようにしていたのだろうな、と。その裏で一人のときにどれほどの苦しみと闘っていたのかと思うと可哀そうでたまりません。
私でさえ想像以上の喪失感に呆然としているのですから、とても仲良しだったご主人さまのお気持ち・・・ たまらないです。
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 22:40
chaco-oさん。
彼女は学生時代からのお付き合いの同郷のご主人さまにとても愛されていたと思うし、病院にも通っていたし、ただ週に一度会うだけの私の接し方云々が彼女を救えたとも楽にできたとももちろん思っていません。
chaco-oさんのおっしゃる通り、彼女はとても自分に厳しく人に迷惑をかけたくない人だったので、私が心配したり同情したりして干渉したらそれはまた苦痛だっただろうとも思います。
でもね・・・ 後悔することがたくさんあるんですよ。どうしても・・・
もう少し年長の方が「更年期を通り越すとまた元気いっぱい、バラ色よ!」とおっしゃって、彼女と二人で顔を見合わせて「本当かなあ!そうだったらいいわねー、楽しみね―!」って笑い合ったこともあるんです。通り抜けられると信じて疑っていなかったのは私だけだったんだな、と。
自分で自分の心も体もどうすることもできないって
本当に辛いことなんですね。
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 23:02
クーママさん。
まったく思ってもみない突然のことだったのでしばらく立ちつくしたまま
呆然としてしまいました。すごく悲しいです。
彼女は自分からどうこうしてくる人じゃなかったのに、それを知っていたのに、もっといろんなこと声かければ良かった、とか、それをしたらかえって辛くしたかな、とか、答えの出ない問答を頭の中で繰り返してしまいます。
もう私にできることは彼女の冥福を心から祈ること、そして人の苦しみや命の重さをもっともっと知ることだと思います。
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 23:07
まりっぺさん。
そうですね、後悔は必ず残るのでしょうね。
やはり「死別」というものの圧倒的な喪失感の前には正しい答えなんて見つけられるわけもないのでしょう。
取り返しのつかないことですものね、死だけは。
自分の心のための言い訳でもなんでも、考えることは大切なことなんだと思います。正答はなくとも。
Commented by くーまたん at 2013-03-01 23:07 x
まみみさんは、お付き合いされている中で、心から心配し、思いやっていらっしゃったのですし、今も思ってらっしゃるのですから、お友達なんかになれていなかったと自分を責めないでください。
お友達のかたも、まみみさんのお気持ちに感謝してらっしゃると思います。
きっとまみみさんが、自分を責めてらっしゃる姿をお友達が見られたら、悲しまれると思います。
突然の事故で、本当に辛く、悲しいお気持ちお察知いたします。
私は、ちょうどまみみさんのブログに出会えた頃、シェルと同じく14年生きてくれたクリスを亡くしたときで、悲しみに暮れていたのですが、まみみさんのブログやメッセージに元気をいただき、おかげで少しずつですが前向きに考えられるようになってきたところです。
一緒に過ごしてもらったときの色々な思い出を大切にして、感謝して、それを力に前向きに進んでいこうと考えられるようになってきたところです。
まみみさんも辛く、悲しいと思いますが、どうか少しずつ元気なお気持ちになってください。
お友達もきっと元気な気持ちになられたまみみさんを見られて喜んでくださるはずです。
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 23:15
チップ&デールママさん。
「自宅で心不全」・・・ 辛いですねー。
「更年期障害」がきっかけであっても、もう純然たる「病気」に罹ってしまったんです。だから「通り抜ける」なんていうものじゃない、ってことを私はわかっていたのだかいなかったのだか。でも一緒に通り抜けようね、っていう気持ちがあったんですね。
もう一人の友人も症状が重くて、食事ができない眠れないで激やせして心配したのですが、その人は通り抜け始めているんです。だから彼女も、って思っていたのかもしれません。
人それぞれ、症状も重度も違うから難しいですね・・・更年期・・・
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 23:26
sogno_sonyoさん。
いいえ、良いお友だちとはとても言えません・・・
でもそにょさんのおっしゃる通り、心の深いところまでさらしたり人に入って来られるのを良しとしない人ではありました。
ご自分のことをお話になるのが好きじゃない。
その彼女が「心のコントロールができなくて・・・」と話してくれたのだから
よくよくのことだったのですよね。
旅行に行こう、って話した時、「私は曜日もいつでもいい!」とまで言っていたのだからなぜその勢いで具体化しなかったんだろう!
私の先延ばし癖。その旅行に行ったところでこの最後が回避できたとは思わないけど、楽しい時間をもっと多く持てたのにと思うと悔やまれます・・・
Commented by mamimi-loves-leo at 2013-03-01 23:41
くーまたんさん。
亡くしてしまったことに対して、後悔は尽きるものではないですね。
今回はそれにしても私の中途半端な態度に彼女を落胆させたことも多いだろうと思うと悔やんでも悔やみきれません。
でも一緒にお食事した時の楽しそうな笑顔や、ゲラゲラ笑い合った瞬間に嘘はないと思うので、そのときのことを思うと少し気持ちが楽になります。
くーまたんさんもクリスちゃんとのお別れが最近あったのですね。
寂しいですね、悲しいですね、本当にお察しします。
クリスちゃんも14年も一緒にいてくれたのですね。思い出が一杯ですね。宝物ですね。
クリスちゃんもシェルちゃんと空の上でくーまたんさんとの楽しかったことを話し合っているのでしょうね。