アンコール遺跡・伝えようとする力

アンコール遺跡巡り初日、
タ・ケウ の次に行ったのは プリア・カン という遺跡。
ここはまた特徴的で興味深い建物でした。

プリア・カン もジャヤヴァルマン七世 が建てた仏教寺院で、
最初に見た タ・プローム はその母の菩提寺として、
そしてここ プリア・カン は父の菩提寺として建てたと言われています。
なのですが、ここもまた タ・プローム同様、
次のジャヤヴァルマン八世のときにヒンズー教徒によって仏像が破壊されて
ヒンズー寺院のようになっています。

この寺院で、まず目を引くのは、長い参道の両脇にずらっと並んだ石燈籠のようなもの。
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その一つ一つの、下の部分にはガルーダという怪鳥の彫り物、
そして上部にはブッダが彫られていたそうなのですが
見事に一つ残らずブッダは削り取られています。
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そして、その先にはお濠。お濠のある寺院がとても多いのです。ここアンコールでも。
このエリアは山から川が流れてくる水の豊かなところで、それゆえに栄えたのでしょうが、
アンコールワットの周りのすごく広いお濠や、この後見に行く巨大な貯水池など、
千年以上前に、手で掘ったのだからすごい技術。大変なことです・・・

そしてそこを渡る橋の欄干が。これです、これ。
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こちら側はお顔が取れているものが多いですが、
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これは、神様が一列になってナーガという大蛇を
反対側に並んだ阿修羅たちと綱引きしているところ。
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これは、インド神話の乳海攪拌というお話の一シーンで、
このシーンは描かれていたり彫られていたり、あるいはこうして像となっていたり、
とにかくあちこちで見かけます。
(バンコクの空港にも、このシーンの派手で巨大なオブジェ(?)が飾られていました。)

そしてその先の入り口の上には東西南北を向いた四つの観音様のお顔。
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すごく優しいお顔・・・
今でこそ周りが、木も切られきれいに整備されているけれど、
ほんの何十年か前までは深いジャングルの中にいて、ずっと微笑んでいらしたと思うと・・・

他の場所では、門の上に、
胸の前で合掌をして微笑んで正面を向くレリーフがたくさん彫ってあって、
ガイドさんによると、頭の上での合掌は神に対してのもの、顔の前での合掌は王へのもの、
そして胸の前の合掌は人に向けるものなので、
「このレリーフは、後にここを訪れるであろう人たちに向けてのものなのです。
何百年もずっとこうして待っていたのです。」と。

こういうお顔の一つ一つに心を打たれて立ち尽くしてしまうし、
ストーリーのあるレリーフや像はじっくりと見入ってしまうし、
アンコール遺跡はササッと回ることのできない、引きつける力の本当に強い遺跡でした・・・



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by mamimi-loves-leo | 2015-09-02 22:16 | お泊まり | Comments(0)